開宗850年について
浄土宗開宗850年の基本方針
浄土宗の宗祖・法然上人は、1175年(承安5年)に浄土宗を開かれました。
2024年(令和6年)に、浄土宗は開宗850年を迎えます。
法然上人は、「南無阿弥陀仏」とお念仏を称えることにより、
すべての人が平等に阿弥陀さまに救われていく道を説かれました。
浄土宗を開かれた理念について、法然上人は次のように仰っています。
「私が浄土宗を立てた意趣(いしゅ=考え)は、
凡夫(ぼんぶ=仏教の道理を理解していない者)が
阿弥陀仏の報土(ほうど=西方極楽浄土)に往生できることを示すためである。」
(『法然上人行状絵図』第6巻第6段)
その開宗の理念を重く尊び、開宗850年の基本方針を
「法然上人開宗の御心を示す」として、
法然上人のみ教えを広く多くの人々に、お伝えし知らしめていくこととし、
具体的には、『浄土宗21世紀劈頭宣言』の実践を目指すものである。
『我、浄土宗を立つる心は、凡夫の報土に生まるることを、示さむためなり』
~法然上人開宗の御心を示す~
第53回教学審議会答申書には、「浄土宗開宗」の基本理念は、法然上人のお言葉を以て表せば、「我、浄土宗を立つる心は、凡夫の報土に生まるることを、示さむためなり」とあり、この言葉の趣意は全浄土宗教師の行動理念となり、「示さむ」という意志に基づく自行化他こそが本宗教師の務めとある。
また、平成27年3月5日に提出された未来企画委員会報告書においても、法然上人立教開宗の精神である、上記の文を全ての僧侶が体し、その広大な御心の実践と展開をもって宗綱の目的達成に寄与するとある。いうまでもなく宗祖をして開宗にいたらしめたのは、善導和尚の「一心専念の文」である。
宗祖は、このように「凡入報土」「凡夫往生」を理念に掲げて「浄土宗」を開宗された。850年の時を経た今日、我々浄土宗教師は宗祖法然上人の立教開宗の精神に則り、多様化した社会に対応できる教化者として、教師自身も社会の中での責任を担う必要がある。
つまり自ら研鑚し、時代の変化に敏感かつ柔軟に対応でき、教化施策や方法が創造できる(自行化他)教師を目指さなければならない。本宗教師は、今まさに「21世紀における時機相応」が求められているのである。
また、同未来企画委員会の報告では、「浄土宗21世紀劈頭宣言の具現化」を議題とし、劈頭宣言を如何にして現代社会に具現化していくかが議論されている。これは、大遠忌事業において活力ある教団を目指して各種事業に取り組んだが、その結果を十分に残せなかった過去への反省でもあろう。
いみじくも第53回教学審議会の答申書に「浄土宗21世紀劈頭宣言の具現化に向けて」として盛り込まれていることを再認識するとともに、このたびの開宗850年にあたり、その事業理念と実践の拠り所を改めて「劈頭宣言の四句に求めるべきと示されているとおりである。この劈頭宣言について答申書では、さらに具体的に四句のうち「愚者の自覚を」は教学的主題として本宗が自ら取り組み、続く「家庭にみ仏の光を」「社会に慈しみを」「世界に共生を」の三句は主に教化的主題として、相互に深く浸透し合い、かつ循環しながら教学的主題を深化させていくことになる。またそのことによって、はじめてそれぞれが目指すものが真に活かされてくるのであると続けられている。
したがって以上の事がらを踏まえ、浄土宗開宗850年事業の基本方針は「浄土宗21世紀劈頭宣言の具現化」を提示し、参画いただくために各種団体と連携し、協力を仰ぎつつ、教師の資質向上と意識改革を促し、劈頭宣言の実践を目指すものである。
平成28年7月27日
浄土宗開宗850年準備委員会
委員長 小 栗 賢 亮
OVERVIEW
About 850th Anniv.浄土宗開宗850年キャッチコピー
「お念佛からはじまる幸せ」とは
浄土宗開宗850年キャッチコピー「お念佛からはじまる幸せ」とは
ただ単に「幸せ」を追求するのではなく、本当の「幸せ」とは何かを考えなおすためのフレーズです。
欲求が満たされることも「幸せ」の一面ですが、欲求が満たされることだけが「幸せ」ではありません。
「仏法僧の三宝」の「明るく、正しく、なかよく」生きる生活の中に、「幸せ」の本質があると考えます。
「お念佛からはじまる幸せ」とは、お念仏を称えることにより、
自分自身が生かされていることに気づかされる。
そして、お念仏を称えることが阿弥陀さまに見守られ、救われていく安心につながり、お念仏の信仰を深めていくことです。
INVOKE
Happiness Begins with the NENBUTSU浄土宗開宗850年ロゴマーク
浄土宗は、浄土宗開宗850年のキャッチコピー
「お念佛からはじまる幸せ」を象徴するシンボルマークの募集をしました。
全国から創意工夫を凝らしたすばらしい601点の作品が寄せられました。
そして、選考委員会において、厳正な選考の結果、最優秀賞は、
法然上人のシルエットを表現した神奈川県在住の梶塚盛利氏の作品に決定しました。
決定したシンボルマークを用いて、「法然上人」、「浄土宗開宗850年」、
「お念佛からはじまる幸せ」、「令和6年」という4つのキーワードを配し、
ロゴマークといたしました。
このロゴマークを皆様にも印刷物、製作物等にご使用していただき、
2024年(令和6年)に迎える浄土宗開宗850年の機運を高めてまいりたいと存じます。
そこで、教化活動のために寺院関係者の方向けにダウンロード用画像データ、
またそれを用いる際の注意事項等をまとめたデザインマニュアルをご用意いたしましたので、
ぜひご活用ください。下記のリンクよりダウンロードページをご覧になれます。
LOGO DESIGN
浄土宗寺院・教師の方へのお知らせ
浄土宗開宗850年記念オリジナル菓子のご案内
浄土宗開宗850 年慶讃事業の広報活動の一環として、有名菓子店と提携し、オリジナル菓子を製作、5商品を販売しております。
森永製菓のハイチュウ(グレープ味のソフトキャンディ)は、檀
家様がお参りに来られた際に気軽にお渡しいただける安価な商品で
す。特にお子様には喜んでいただけるかと存じます。
京都の有名菓子店とコラボした聖護院八ッ橋総本店の型刷り八ッ
橋(にっきを漂わせ琴の形に焼き上げた商品)、鼓月の千寿せんべい
(ヴァッフェル)、鶴屋吉信の京べに(手作りもなか)、マールブラン
シュの茶の菓(濃茶のクッキーにホワイトチョコレートを挟んだ商
品)の4商品は、寺院の法要や行事の記念品としてお薦めいたします。
納品については、それぞれ業者によって、注文から納品までの日
数が異なりますので、ご注意ください。
商品毎に専用のFAX の注文用紙を用意しておりますので、直接お
申込みください。
また、FAX の注文用紙は、コピーしてご利用ください。
商品のお問い合わせは各業者にお願いいたしますが、全般的なお
問い合わせや冊子の再請求は、下記までご連絡ください。